非接触型ICカード同士の干渉(ICOCAと運転免許証の干渉)

私は通学に「ICOCA」を使っている。ICOCAというのはJR西日本が発行しているカードだ。分類としては非接触ICカードにあたる。

このカードはなかなか便利だ。あらかじめチャージ(入金)しておけば改札を通るときに切符を買わなくても電車に乗れる。切符を買うわずらわしさだけが解消されるのではない。非接触型なので磁気型とは違い改札を通るときに挿入する必要がなく有効範囲でかざすだけでいい。この有効範囲が広い点もいい。財布や鞄に入れたままでも読み取ってくれる。

そういった様々な利点のある「ICOCA」を使っていた。

しかし問題が起きた。

免許証(運転免許証)の更新をしてからだ。免許証の仕組みが変更された。その内容というのが「ICカード化」だ。それも「非接触ICカード化」だ。

先にも書いたように非接触ICカードは磁気カードとは違い一枚ずつ挿入する必要がない。「非」接触というわけだ。だから当然のように重ねた状態で使われる場面がある。しかし非接触ICカードを重ねた状態で使うのは推奨されない。読み取りの失敗や誤動作の危険があるからだ。

もちろん私は知っていた。知っていたからウェブで調べた。「ICOCAと免許証を重ねて使えるか」を確認した。答えは「使える」だった。

ところが改札を通ろうとしてもカードは反応しない。読み取られない。通れない。まさかと思いICOCAだけを財布から取り出してみる。読み取られる。通れる。

どういうことだ。参考にしたURLを紹介する。みんな大好きWikipediaだ。

ICカード運転免許証とSuicaICOCAを同じ財布等に入れても読み取りエラーが起きない。これは、ICカード運転免許証で使用されている通信方式が、SuicaEdyで使用されているFeliCaとは異なる為である。(なお、一般的にICカードには同じ通信方式であっても、衝突防止機能が搭載されていることが多い。)但し、読み取り機の出力が弱いと、複数枚のICカードがお互いに電波を奪い合い、十分なエネルギーが供給されずエラーをおこしてしまうこともある。

運転免許証 - Wikipedia

「同じ財布等に入れても読み取りエラーが起きない」嘘をつけ。

実際に読み取れていないのだから但し書きの部分に該当するのだろう。但し書きになるくらいだから例が少ないのかもしれない。しかし私の例がそんなに特殊だとは思えない。二枚とも財布に入れているだけだ。財布に入っているカードの枚数もICOCAなどを含めて十枚程度だ。他人より少ないくらいだと思う。この程度で起きるエラーなら「読み取りエラーが起きることがある」と書くべきじゃないのか。

私の財布は普通だと思う。値段こそ安いかもしれないが普通なつもりだ。その普通な財布で通れないのに何を根拠にこんなことを書いているんだ。通信方式を根拠に書くのであれば「通信方式が異なるため理論上は読み取りエラーが起きない」と書くべきだ。「財布に入れても読み取りエラーが起きない」と書くのは誤りだ。

結局どうやって対処したか。

私は「スキミング防止シート」と呼ばれるような商品を買った。私の買ったものの値段は覚えていないが500円から1000円くらいあれば買えるはずだ。値段はそれなりにするが免許証を覆うことで二枚を財布に入れたまま通れた。アルミホイルが効くというのも聞いて試してみたが恥をかいただけだった。お金はかからないので先に試すのもいいかもしれない。

これから同じ問題に直面する人が「たくさん」居るだろうから参考にしてほしい。