鉄腕バーディーの感想でも書いとくか(ネタバレ注意)

10月開始のアニメを録画しはじめた。一話の時点でつまらないものは切るつもりだ。録画しようとして、ふと気づいた。ハードディスクの空きがほとんどない。仕方なく、たまっている分を消化することにした。そこで見たのが『鉄腕バーディーDECODE』。今日は、その感想を書いておく。無意識のうちに、ネタバレしてしまうと思うので、見る予定のある方は注意のほう、よろしく。

最近ちゃんと見たアニメを挙げると『ひだまりスケッチ×365』と『マクロスF』くらいだ。どちらもハッキリ言ってクソだったので。今年はもうダメかなと思っていた。ところが、予想以上に良かった鉄腕バーディーを見て変わった。結論から言えば、「良作」。神とまでは言わないが、変なクセがなく、よく出来ているし、そこそこ面白い。まるで空気だったが、私が見た感じ「良作」だ。

主人公は二人。一人はセンカワツトム。もう一人が、タイトルにもあるバーディー・シフォン・アルティラ。順に紹介する。

まずはセンカワ。恐ろしく特徴のない主人公だと思う。強いていうなら廃墟が好き、という妙な部分はあるが、もう一人の主人公に比べれば、極めて平凡で、特徴というほどの特徴ではない。

次はバーディー。ドラえもんのび太で言うところの、ドラえもん。宇宙人。二つ名は「バーサーカー殺し」。バーサーカー殺しなんて言うと、ゴツイ印象を持つかもしれないが、どちらかというと攻殻機動隊草薙素子をイメージしたほうがいい。見た目には、スタイルの良いお姉さん。別段、凶暴なわけではなく「頭よりも体が先に動く」といった感じだ。地球に居る間、有田しおん、というアイドルをやっているらしい。しおんはひどく頭の悪い感じだ。次回予告は常にこの、しおんがやってくれる。次回予告だけを本編を見ていない輩に見せると、誤解されることうけあいだ。

物語は、この二人の主人公が、体を一つにする(性的な意味ではない)ところから始まる。簡単に説明すると、バーディーがセンカワの体を真っ二つにして、仕方なくバーディーの中にセンカワの人格だけ取り込む。このセンカワが殺される場面は「これなんて『撲殺天使』」という感想を持たずにはいられない*1

絵はすっきりとしていて、動きにすこし特徴がある。声も特に違和感はなく、嫌な感じはない。原作をまったく知らないのもあるかもしれない。伏線なんかもそんなに無理がない。十一話で、強引に最終話用の状況を作ろうとしているあたりは、すこし詰めすぎじゃないのかなと思ったけど、他はペースも問題なく、のんびり、安心して見ていられる。

記憶喪失エンド。ハッピーエンドかと言われれば100%のハッピーではないかもしれないけれど、二期へのつながりとか、納得度で言えば、一番最近見た『マクロスF』なんかに比べればずっとマシだと、良いと断言できる。『マクロスF』のようなクソいエンディングを私は「リトルマーメイド症候群」と呼んでいて嫌いなものの一つにしている。あれはリトルマーメイド症候群にさえなっていないクソ中のクソだ。あんなものを見るくらいなら、バッファローの下痢を耳に入れた方がマシだ*2。もういっそ、ランカもシェリルも二人とも死ねば良かったんだよ。どうせなら、フォールド断層を越えてナメック星に到達、ドラゴンボールでミハエルを再生くらいのことをやれば良かったんだよ。菅野は神。

大きく脱線した。とにかく悪くなかった。クソの後は何食ってもおいしく感じられる、とかそういうのではなくて、堅実で評価できるアニメだと思う。二期が2009年1月らしい。そのときは、放送終了後に一気に見るのではなく、最初から放送を追いながら見たいと思う。これで二期がクソだったら笑うしかない。

*1:念のため書いておくと、撲殺天使とは『撲殺天使ドクロちゃん』のこと。ドクロちゃんはしばしば主人公を撲殺する。バーディーを担当する声優は千葉紗子で、ドクロちゃんと同一。ヒロインがうっかりで主人公を撲殺してしまう、なんてシチュエーションはそうそうない。ちなみに声自体はそんなに似てなかったはずだ。ドクロちゃんの声がどんなだったか、もう思い出せない。

*2:Angry Video Game Nerdより