歯医者に行ってきた。

歯医者に行ってきた。実は今月で2回目だ。1回目ははがきが着ていたので定期検診だと思って行った。歯を磨かれて1000円払った。来週もう1回来いと言われた。それが今日だ。本当は明日行くと予約していたのだが、どうしてもずらせない予定が入っていけなくなった。だから今日行くことにした。

今日は20分ほど待たされたあと、歯を磨かれた。いつもの歯磨き機だ。「歯ブラシなど表面をこすっているだけだ、磨くというのはこういうことなのだ」と言わんばかりの回転音。明らかに表面を削っている気がするのだが、きっと歯も骨の一種だし多少削っても平気なのだろう。そう信じたい。

歯を磨かれている間「鏡を見て丁寧に磨け」を20回は聞いた。先週も同じ目を見たので、40回近くは聞いているのだろう。そんなに言わなくてもわかる、3回くらいで十分だ。相手が親しい友人なら「洗脳かなにかか」と問いかけるのだろうが、相手が相手である、だまって聞いているに限る。きっとこの医者も一日に500回は患者に同じことを言っているのだろう。毎日、他人の歯を磨きながら「鏡を見て丁寧に磨け」と言わされる様を想像する。同情する。

ああ、どうしておれは「鏡を見て丁寧に歯を磨く」などという単純なことができないのだろうか。このごろはブログを更新する暇もない朝、えいやと磨いておしまいである。もうしわけない。先週も同じことを言われたのに、またやってしまった。おれはなんという馬鹿な生き物だろうか。こればっかりはおれが悪い。謝る機会があれば謝りたい、医者に、そしておれの歯に。

「来週のいつがいいですか?」受付が聞いた。特に予定もないので金曜日を指定した。次で決着をつけてやる。もちろん、おれとおれの歯の勝利でだ。おれは代金の1000円を払った。残金1182円。もう後はない。それにしても高い歯磨きだ。